2世代目ミニ  R55 R56 R57 R60 エンジン異音 ガラガラ音

皆さんこんにちは、ミニ修理 エクスガレージの幸田です。

前回チェーンテンショナーのブログを書きましたが、今回はその続きです。

R55 R56 R57 R60のエンジン内部からの異音(ガラガラ音)

まず、チェーンテンショナーが対策品に交換してあるか。

こちらを交換しても症状が改善されない場合はエンジンのチェーンの伸びの確認が必要になります。

エンジン初期位置を専用のSST(専用工具)でとります。

このような場合はチェーンが伸びてしまっています。

本来の初期位置は。

オイル管理が悪い場合、もしくは過去にオイル管理が悪い期間があった。これがチェーンの伸びもしくはチェーンガイドの摩耗の原因になります。

エンジンの初期位置、カムシャフトとクランクシャフトのバランスが微妙にズレますので、すべてのエンジン制御に影響が出ます。

半コマ分伸びるだけで、加速が悪くなり、場合によってはチェックランプが点灯し、例えば混合気系のディフェクト(故障メモリー)が入力されたり。センサーなどを交換しても症状が改善されません。 エンジンの初期位置が間違っているため、センサー数値しか見れないコンピューター診断では分かりません。元にしている基準値が違うからです。

これがチェーンガイドです。ミニのエンジンはこのプラスチック製のガイドが使用されています。これの内側を滑りながらチェーンが動きます。

10年近くエンジン内部の熱にさらされて、割れている物も多くなってきました。

こちらがBMWのチェーンテンショナー。内部圧力はスプリングとオイル圧力で保持されます。テンショナー付け根にある穴がオイルのインプット口です。

こちらの小さな穴が、オイルの噴射ノズルです。チェーンのテンションを保持すると同時にチェーンの潤滑も兼ねている部品です。

チェーンガイドのテンショナー押さえつけ部から、

チェーンガイドの内部の通路をオイルが通過して、

チェーンの通路に繋がります。

驚いたことに、チェーンの潤滑のジェットは、この一箇所のみです。

当然、オイルポンプからの圧力が直接ではなく、いろいろな通路に介されてチェーンに届きますので、タイムロスと圧力ロスが発生します。

しかもテンショナーのジェットの口がとても小さいので、エンジンオイルの管理が悪いとスラッジなどで詰まってしまったりするわけです。

チェーンの潤滑が不十分になると、プラスチック製のチェーンガイドの異常磨耗を起こし、チェーンの伸びが発生します。

つまり、チェーンが伸びているということはチェーンガイドも損傷しています。  両方交換です。

皆さま、予防のためにオイル交換は5千キロ毎でお願いします。

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