BMW/MINI R55クーパーS後期(N18) エンジン不調 神戸

エクスガレージの幸田です。

神戸からR55クラブマンの後期クーパーSが入庫しました。

割とお問い合わせの多い症状で、1気筒が完全に圧縮ゼロの為のエンジン不調です。

クーパー/クーパーS、前期/後期を問わずに発生しております。

スパークプラグを取り外し、1番の燃焼室内部をファイバースコープカメラで覗いている写真です。

エキゾースト側のバルブが溶解しているのが分かります。

ほとんどの車両がオイル管理が悪く、もしくは過去にオイル管理の悪い時期があったり、オイル下がりが発生しているのを放置している状態で発生しております。

IN側ではなく、EX側のバルブが破損する場合がほとんどです。

バルブの細かい破片が散っているのがカメラで確認できました。

先ずシリンダーヘッドを取り外し、状況を確認します。

溶解側のバルブシートが心配でしたが、念のため2ヶ所を新しいバルブに交換後、シートカットを行い無事を確認しました。

バルブの破片がインテークポートに逆流して、他のシリンダーに回っていることがあります。

細かい破片が、バルブとバルブシートの間に挟まり、シートに傷がついていないか入念にチェックしました。

 

全バルブすり合わせと、ヘッド/油圧ライン洗浄を行いました。

 

チェーン/チェーンガイド/チェーンテンショナー/ステムシールは新品に交換します。

慎重にエンジンを組み上げ、エンジンコンピューターの学習とプログラミングを実施しました。

不調は改善し、調子も良くスムーズに回転するようになりました。

 

R55/R56の後期エンジンでもオイル下がりやオイル消費の症状が増えてきました。

オイル消費を放置していると、エンジン内部の損傷がとても速く進み、思わぬ故障に繋がります。

 

ファイバースコープカメラでの燃焼室/インジェクターの診断や、シリンダー圧縮のバラつきの測定/オイル消費の診断を行います。

気になる方はエクスガレージまでお問合せください。