MINI R55 R56 クーパーS エンジン不調 高圧ポンプ交換 チェックランプ点灯

エクスガレージの幸田です。

BMW/MINI R56クーパーSで、エンジン不調で入庫されました。

停車後に暫く経ってからエンジンを掛けなおすと、5分ぐらいの間エンジン不調になります。

その後は何事もなかったようにエンジン振動が無くなります。

チェックランプが点灯する場合もあります。

チェックランプが点灯した場合、エンジン保護の為 エマージェンシーモードになりますので 吹き上がりが悪くなります。

R55 R56クーパーSではたまに起こる症状で、燃料高圧ポンプの不良です。

 

ISTA/D診断によると、燃料高圧レールのプレッシャーセンサーの圧力が低い事が分かります。

クーパーSの前期のN14エンジンと後期のN18エンジンはこのような燃料高圧ポンプが付いています。

右が新しい高圧ポンプになります。

インテーク側のカムシャフトの切り欠きに、ピッタリと噛みこむ構造になっています。

エンジンが始動して暫くすると エンジン不調が収まる理由は、高圧ポンプがカムシャフトで回転されて燃圧が高くなるからです。

リアの燃料タンクに取り付けられている 燃料低圧ポンプから 約3バールで送られてくる燃圧が、この高圧ポンプで 最大120バールまで制御されます。

ところがエンジンを停止すると徐々に燃圧が低くなります。

エンジンを始動する瞬間、セルモーターが回転しているときには 燃圧が高くないと高圧インジェクターが上手く燃料を噴射できません。

高圧ポンプについているこのモーターのような物が、フローコントロールバルブです。

エンジンを始動する準備を瞬時に行うために、スリープモードからドアロックを解除したり、ドアを開いたりすると DMEがエンジン始動の準備をする為に内部モーターを作動させて エンジン始動待機圧力まで高める構造です。

冷間始動時にエンジン振動が出て、しばらくして収まる場合はこの部品が原因の場合が多いです。

フローコントロールバルブのみのパーツ供給がありませんので、高圧ポンプ一式交換になります。

前期のN14エンジンと後期のN18エンジンで部品が異なりますので注意してください。

R55 R56 エンジン不調やチェックランプ点灯の場合はエクスガレージまでお問合せ下さい。