MINI R56のエンジン不調 バルブ欠け

エクスガレージの幸田です。
エンジン不調で入庫しましたR56クーパーS N14エンジンの作業です。
神戸よりご依頼頂き、ありがとうございます。
4気筒中、1気筒が失火していてイグニッションコイルとスパークプラグを入れ替えても改善しないという症状です。
測定するとシリンダーの圧縮が1気筒だけ無い。
スコープカメラで燃焼室を覗くと、やはりエギゾーストバルブの欠けがあります。
欠けたバルブは交換すれば良いのですが、ヘッド側のバルブシートの損傷具合が気になります。
傷が深ければシリンダーヘッド交換の可能性があります。
以前からブログで紹介していますが、MINIの場合はターボ、NA関係なく発生しています
欠けるのは、必ずエギゾースト側のバルブです。
バルブに付着したカーボン突起などが、高温の排出ガスで異常加熱しバルブを溶かす。
昔、JAXAのロケットのエンジンテスト中の大爆発の原因究明で、エンジン内部の溶接突起の異常加熱が原因だった事を思い出しました。
国産エンジンでもまれに発生しています、BMW/MINIのN型エンジンに比較的多いです。
この時点でシリンダーヘッド脱着の必要がありますので、どんどん分解していきます。
MINIのR系のこの作業は、当店では今年4台目です(^_^;)
去年も5台作業しました。
シリンダーヘッド側のバルブシートは無事でした。良かった。
カーボンが多いですね、清掃が必要です。
洗える部品はすべて超音波洗浄いたします。
インジェクターも超音波洗浄と噴射テスト後にテフロンシール交換します。
不良のバルブ交換とステムシール交換後、丁寧に組み上げていきます。
バルブの状態です。カーボンはすべて取り除きました。
オイル漏れを起こしているフィルターハウジングのガスケットも同時交換しました。
ピストンを洗浄
チェーン/チェーンガイドも交換し、タイミング調整を行います。
最後に、エンジンコンピューターとセンサー値の初期化を行います。
すべて改善しました。とてもいい調子です。
今年交換したバルブ達です。
この症状、特にMINIのR系には多いです。
ほとんどが修理可能ですので、当店にご相談ください。
この度はご用命頂き、ありがとうございました!
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